ホームレス議員が巣鴨プリズンに収監さる?

 前にも報告させていただいたかもしれませんが、私は今も東京での議員宿舎は決まっておらず、カプセルホテルや友人宅、時には夜行列車や夜行バスなどいろんなところを泊まり歩いています。そのことがこの間あるテレビ局の特番で紹介され、その番組の中で「ホームレス議員」とのありがたい(?)異名を賜りました。これを聞きつけてか、朝日新聞の記者さんが東京での生活について取材にこられました。いろいろ泊まり歩いている中、この日は、これまで何度かお世話になっている巣鴨にある天理教東京教務支庁というところの宿舎で滞在させていただくことになりました。
 宿舎といってもここは、本来は天理教の修養者の方や、布教活動をされる方が過ごされる場所で、基本的には一般の方は利用できませんが空きがあるときに限って信者の方が滞在することが許されているそうです。祖母が熱心な天理教の信者であったこともあり、また、小学校時代は野球少年でもあった私は、「将来は甲子園に行く!」との思いで天理中学、天理高校に進学させていただきましたので、一応私も天理教の信者としてお認めいただいているということでしょうか?(天理教の皆様すいません。まだまだ心が定まっていない不熱心な私であります。)。この日はちょうど空き部屋がありましたのでご厄介になることに。
 しかし、ここでの滞在はふつうのホテル住まいとは全く異なるとともに(何といっても修行修養の場でありますから。)、大変健康的でもあります。朝は5時半に起床、布団上げと清掃、6時半からラジオ体操(向かいにある東京スイミングセンターで近所の方も集まられて毎朝されています。)。7時からは修養者の皆さんと一緒に朝のお勤め(参拝)をさせていただき、7時半に宿舎を出発、JRと地下鉄を乗り継ぎ、8時過ぎに議員会館に到着です。ここの施設は、トイレや風呂も共用ですし、風呂は奇数日のみ利用させていただくことができますが、食事の提供はありません。(ここに限らずどこに泊まっても食事付きのところに泊まることはまずありませんので、朝食はもっぱら議員会館地下の売店で買うパンと牛乳ですませます。)。
 こんなことで、口の悪い同僚議員からは「それって巣鴨プリズンのことか?」って冷やかされました。巣鴨プリズンといえば東京裁判当時のA級戦犯収容所。ん〜「ホームレス議員が収容所に収監」か。まあそれも結構。ほとんど身寄りのない東京ではとてもありがたいことです。ちなみに先ほどの野球少年の甲子園行きの話ですが、結局野球部は中学校の途中でリタイアする羽目になりました。しかし、今年のセンバツ大会に長女が天理高校吹奏楽部員として母校天理高校の応援団として参加するのに便乗してあこがれの甲子園に。アルプススタンド最前列からグラウンドではなくスタンドの応援団席に向かって写真を撮りまくっていますと、チアリーダー盗撮狙いの不審者と間違えられ、学校関係者に職務質問を受ける羽目に。しかし、この方は吹奏楽部の部長先生で30年前の私の高校1年時のクラス副担任の北野先生でした。聞けば現在長女も習っているということで親子2代の恩師となるお方。あわてて名刺をお渡ししたところを運悪く地元奈良新聞の記者にも見つかって「あれっ?吉川さんですね。あんたこんなとこで何の選挙運動してるん?」と指摘されてしまいました。結果は早稲田実業に逆転負けを喫し、初戦敗退となりました。
朝日新聞11月14日朝刊(東京版)