再びサイパン遺骨調査に参加

去る7月7日から8日まで再びサイパン島に渡り、旧日本軍兵士遺骨収集調査に参加しました。今年の1月13日から15日まで初めてサイパン島に渡り、空援隊の遺骨調査に参加させていただきました。その時にもいくつもの洞窟に分け入り、多くの遺骨がそのまま遺留品とともに放置されている現状に衝撃を受けました。国策戦争にかり出され、食料も弾薬も尽きる中で降伏することも許されず、米軍の火炎放射器の炎に焼かれ、また、飢えと疫病で倒れるなど、人生の最期の日々をこんなところで迎えなければならなかった同胞の無念がそのまま洞窟内に残っているようでした。今回はの調査は奇しくも、68年前の7月7日未明に生き残ったサイパン守備隊約3000人がタナバクの浜の米軍駐留地に最期のバンザイ突撃を敢行し、玉砕したこともあって、その日に合わせての慰霊祭も行われました。当時、戦死した日本兵は、そのままブルドーザーで周辺に埋められたことが当時少年であった現地の方が憶えておられ、その集団埋葬地が現在そこに建つ日系ホテルの敷地である可能性が高く、そのエリアをホテルのご協力を得て、試掘調査させていただくことになりました。現在までに周辺で発見された遺骨は約500体程度で、このエリアは最大の埋葬地である可能性が強い地域とのことです。調査結果が判明するまでに残念ながら私自身は国会の日程のために帰国することになりましたが、その後、やはり大量の遺骨が放置されていることが明らかになり、政府による収集が行われることになりました。また今回も海岸部の未調査の洞窟も探索し、新たなご遺骨の発見もさせていただきました。サイパンだけでも未だ2万人以上のご遺骨が見つかっていない状況を1日でも早く解決するためにも国がもっと積極的に取り組みを進めるべきであり、そのためにも根拠法律の整備強化がなによりも必要であることをと改めて痛感しました。 日本軍最後のバンザイ突撃の地 タナバクの浜   玉砕の地での慰霊祭に参列 在サイパン樋口領事とサイパンの現状について意見交換   現地関係者との会合でご協力に謝意を表す 今回初めて調査に入った洞窟の前で 発見したご遺骨